第7回 美膳薬膳
先週は食材の四性についてご紹介致しました。
今週は五味についてご紹介致します
五味とは食材を酸味、苦味、甘味、辛味、塩味の5種類に分類したものです。
四性と五味は非常に密接な関係があり、
例えば同じ甘味でも甘寒と甘温では作用が異なります。
五味とは、食材の味覚や働きから割り出したもので、
味が違えばその食材のもつ働きも変わります。
そして五味は体の五臓にそれぞれ対応しています
酸味
筋肉の収縮に作用し、体液などが漏れるのを抑えます。
汗どめ、下痢、頻尿などに効果があります。
食材例: 梅、レモン、酢、ローズヒップ、サンザシ、いちご、トマトなど
苦味
余分な熱や毒をとって炎症を抑えたり、湿気を取って乾燥させたり、通便作用があります。
肌の疾患や、おりもの、夏バテ、便秘を解消させる効果があります。
食材例: 緑茶、ぎんなん、陳皮、はすの実、みょうが、にがうりなど
甘味
血液などの栄養成分や気を補給し、疲れを取ったり、痛みを和らげる作用があります。
疲労や虚弱体質、薬の場合は他の生薬との調和で用います。
食材例: 米、ピーナッツ、砂糖、はちみつ、牛乳、バナナ、ぶどうなど
辛味
体を温めて気や血行を促進し、発汗させる作用があります。
風邪の症状や、冷え症、冷えからくる痛みに効果があります。
食材例: しょうが、ネギ、シソ、唐辛子、コショウ、にんにく、たまねぎなど
鹹味(かんみ=自然のしょっぱさ)
硬いものや固まりをやわらかくしたり、排泄を促し便通をよくする作用があります。
リンパ腺腫、筋肉や皮膚のしこり、便秘などに効果があります。
食材例: 昆布、わかめ、のり、エビ、イカ、あさり、豚肉など
尚、辛味で甘味のある食材など、ひとつの食材でいくつかの五味をもつものも多くあります。
数味あるものは、それだけ効能も広い食材となります。
花粉症対策薬膳
まいたけとオクラのポン酢炒め
材料:まいたけ、おくら、塩、顆粒だし、ポン酢
作り方:まいたけは根元を切り、手でほぐします。おくらは板ずりをして1/2に切ります。
フライパンでまいたけとおくらを炒め顆粒だしとポン酢で味付けをして完成です。
【本日の薬膳食材】
まいたけ・・・五臓を補う作用があり、気を補い血・水を生み出します。
アレルギー体質の改善、免疫力アップなどに有効です
【美膳薬膳担当者】
?国際天然物機能開発研究会 監修
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