今回は腎臓病についてのお話です。
腎臓病には様々な種類があり、自覚症状もいろいろありますが、1つの傾向として言えるのは、これといった自覚症状がでない場合が多いという点です。
急な高熱や、どこかに痛みが出たりすれば、驚いて病院に行くでしょう。しかし腎臓病の場合、特に初期の段階ではまったく自覚症状がないことがあり、自分では気づかないうちに腎臓病が進行していたということもあるのです。
仮に、多少の疲労感や体のむくみといった症状があったとしても、<忙しくて疲れているだけだ><たいしたことはない>と放置してしまう場合もあるわけです。腎臓病は自覚症状に頼っていては早期に発見しにくい病気なのです。
腎臓病の症状の出方には2つあります。1つは最初からむくみや尿量の減少、高血圧などの症状が出てくるタイプ。このタイプの腎臓病は多くはありませんが、強い自覚症状があれば、病院に行く気にもなるので、比較的発見されやすいといえます。
もう1つは、自覚症状もなく進行するタイプで、腎臓病の大半はこのタイプといえます。代表的なのは糖尿病の合併症として起こってくる糖尿病性腎症で、これは糖尿病になってから5~15年経過すると発症してくるといわれています。
特に自覚症状がないものが多いとはいえ、注意深く自分の体調を観察していると「ちょっと違う」「おかしいな」と気づくこともあります。それが早期発見につながることを覚えておいてください。これから腎臓病の自覚症状と特徴を紹介します。もちろん、腎臓病になってから治療するより予防のほうが良いです。