今日は生物電気についてお話します。
生物電気とは、生命活動に伴って生体内に生ずる電気で活動電位と静止電位があり、神経興奮の伝導や筋収縮などのもととなります。多くは微量であるが、デンキナマズなどの電気魚では高電圧を生じ、またの名を生体電気ともいいます。
1951年以降には細胞レベルにおいて活動する電気を「膜電位」と呼ぶようになり、カラダが正常に働くためにはこの体内の電位活動が重要である事が解りました。
この体内で活動する電位の発見が、後に病気の解明、薬物開発、医療機器開発に大きく影響をもたらしました。
「電位」は自然界しいては地球全体と密接な関係にあります。
ドイツの「シュルツ」という医学者は、この電場の強度が健康に大きな影響を与えているという研究を発表しました。大気が乱れ、降雨、雷雨などの時と大気が安定し晴天の時とでは、大気の電気量に増減があり、明らかに人体の生理面、心理面において違いが現れるそうです。最近では交通事故の発生率まで関係しているという報告もあります。
しかし大自然におけるこのバランスが、現在では森林破壊や大気汚染、文明社会が生み出す工業廃棄物など人の手によって大きく崩され、そのバランスを失った代償は私達人体へと跳ね返ってきているのです。
自然の電気バランスの乱れは、体内で活動する電位にも影響してきます。
特にビル内などコンクリートや鉄製物に囲まれた空間で、おまけに電気製品を多く使う環境下では、一層生理的リズムが崩されることでしょう。世界中何処へ赴いても家電製品から発する静電気、太陽からの紫外線、酸性雨による水の汚染、化学物質流出被害などで好環境と言える場所は見当たらなくなってきました。
電気はカラダのあらゆる臓器、器官、組織に影響します。中でも私達の生活に直結する、睡眠、栄養補給とエネルギー消費、排泄などの代謝活動には、自律神経系や内分泌ホルモン系の電位コントロールが特に関係していると言われています。
今回は生物電気のしくみと生物電気と自然界の関係をお話ししました。
次回は、生物電気と人体、病気についてお話しましょう。