皆様は、複合処方というものをご存じでしょうか?
漢方薬の原料となる生薬には様々なものがあります。
日本の漢方薬で用いられる生薬は約90%が植物性であり、
種々の植物の根、茎、葉、花、樹皮、果実、種子が用いられます。
しかも多くは珍しい草木ではなく、
季節に応じて野山を探せば手に入るものばかりです。
そして残りの10%程度は鉱物性・動物性の生薬です。
複合処方は、いろいろな生薬を組み合わせ、
種々のタイプの患者さんの証に合わせた処方を
基礎となる理論に基づいて組み合わせます。
それが「君臣佐使(くんしんさし)」という理論です。
この理論では生薬を君薬・臣薬・佐薬・使薬に分類します。
君薬
自分自身強力な作用を持っていませんが、
処方全体の作用の方向性や副作用の軽減・消去などに
重要な役割を果たすものです。
臣薬
君薬の働きを補佐し増強する役目を持ちます。
佐薬
君臣薬を補佐したり、治療効果を高めたりするもので、
しばしば君臣薬と反対の性質の生薬を用います。
使薬
直接的に病気の部位に作用します。
例えるなら、
君薬は指揮官、臣薬は指揮官を補佐する副官、
佐薬・臣薬は第一線に立つ組織化された精鋭部隊というイメージですね。
文章を読むだけでは
「難しい」と思われがちですが、
イメージをしながら学ぶと
「漢方は面白い!!」と感じますね♪
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